関西田力(カンサイデンリョク)
モンペトクワには田んぼが四つあります。
面積や日照、水の溜まり具合や捌け具合、カエルやトンボ・クモなど生物の分布状態、
藻の種類やイトミミズの繁殖の状況など、田んぼそれぞれに個性があります。
田んぼの話をしていると、
「あそこの田んぼ」とか「そこの田んぼ」、
「次郎田(ジロウデン=次郎さんのお宅の前にあるので)」とか、
「小豆田(アズキデン=一度小豆を作ったので)」とか、
「東田(トウデン=東にあるので)」とか、
各自が勝手に呼び名を付けて話します。
誤解も生じます。
たとえば「カンデン」。
モンペトクワは関西電力エリアにあります。
なので(なのか?)、家のすぐ横にあるもっとも小さな田んぼは、
「関西田力」縮めて「カンデン」。
スタッフによっては次郎田をカンデンと呼ぶ者もおりまして、
それは、モンペトクワが初めて田植えをした田んぼで、
籾から苗を育て、手で植えて、手で刈って、天日干しをしたという、
親しみがある田んぼだからという理由。
で、
「カンデンに集合!」なんてときには、
二つの田んぼにばらばらと分かれて集まる、なんてことに。
至近距離だからそれほど困りませんが。
初めてお米を作った2009年8月11日の「キュウデン」の稲のようす。
穂が出ています
2009年9月22日。
天日干しの作業は日暮れに終了。鹿が来るので網を張りました
ややこしいので正式名を付けようということになりました。
居住区から見て、もっとも南にあるのがキュウデン(九州田力)、
東に向かって広がるのがトウデン(東北田力)、
北にあるのがホクデン(北陸田力)、
そして、いちばん小さな田んぼがカンデン(関西田力)。
なんで「デンリョク」なのだ、ということですが、
「田んぼの力」と、まぁ、そのぉ、「電力」をかけたというか、
一人のスタッフのアイデアです。
気に入っています。
ところが…。
「トウデン、は問題ある、わなぁ…」
「カンデンも、ですやろ?』と、
昨今の事情を鑑みると、むむむ…と考えることになりまして。
ただ、大繁殖しているコナギの除草に懸命なので、
しばし、この問題はペンディング。
2009年7月10日。田んぼを眺めていると、稲の葉が不自然に折れ曲がって、
テキスタイルな印象。何だろう?と近づいてみると…
折れた葉は筒のようになっていて、
葉を広げてみると…、
む、ム、むひ!ムヒ!
調べるとイネツトムシでした。
蛾の仲間です