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かえる店長のもんぺとくわブログ

きれいな水と元気な土、天日干しで、お米を作っています。

うぎゃあ!な落とし物

ホラーが苦手な人はご覧にならないで、ね。

小さなお子さまや高齢者の方、

心臓に疾患を抱えている方も画面から離れてください。

これくらい言っておけば大丈夫かしら、番頭さん。

「小さなお子さまや高齢者の方、心臓に疾患を抱えていらっしゃる方が、

この日記にたどりつかれる可能性は…、ないと思います」

 

あるぅ日ぃ、森のなかぁ、鹿さんのぉ、脚に出会ったぁ〜♪

「字あまりです」。

花咲く森のなかぁ、鹿脚に出会ったぁ〜♪

「強引です。それに道端でしょう。うそはいけません」

そっ、道端です。それが問題なのです。

道に落ちている物、人が落とす物って、

番頭さん、どんなものがありますか?

「ハンカチ。冬なら手袋、しかも決まって左右どちらかひとつ。

抱かれている子供の靴。どちらかひとつしか履いていない場面に

よく出会います。親御さんはすぐに気づかれない。

どこで落としたのだって大あわて。

片方だけを売ってはくれないでしょうし」

 

片方だけのビジネス、ありますよ。靴下。

それは置いといて、そう、どちらかひとつ。

そこは別段珍しくはないのです。

落ちている物に問題があります。

霧が晴れた足下に、景色となじんでいるようなじまないような輪郭。

今さらなじんでも意味ないのですが。

これが鹿の脚だと脳が認識するまで、わずかながら時間がかかりました。

で、目が点!となり、

同時に「むひっ!鹿のうしろ脚?!」という言葉が頭に浮かび、

その後になんで?という疑問に到達しました。

なんで鹿のうしろ脚が片方落ちているの?

「未だ謎です」

 

もし、町にブタのアシが落ちていても、

人は驚かず、騒がず、事件にならず。

どっかの会社のトラックが落とさはったんかなぁ、

あかんやん、気ぃつけてやって思う程度。

「どこのトラックなんですか!」

だがしかし、

モンペトクワの道端に鹿脚は、

町中のブタアシ以上にあり得ない。道端です道端。

 

霧海の里にはカマイタチとかがいるのでしょうか、番頭さん?

「カマイタチは越後七不思議の一つですし、信越地方に多いと

柳田國男が言っていたように思います」

伊良湖岬に流れ着いた椰子の実を見て何事かを覚え、

それを聞いた島崎藤村が『椰子の実』という詩を作ったという

あの柳田國男ですね。

「まるで藤村が流用したような言い方ですが」

東海という大きなスケールの海から、

小島へと縮小し、なおかつ磯から白砂に縮め、最後は蟹です。

すごい詩を作る人だと、心の隅では感動していますよ。

「…それは、石川啄木です」

あら、じっと手を見るですね。一握りの砂。

「…いちあくの砂です…」

 

稲作に携わるようになった今、あらためて『海上の道』を読めば、

素直に日本を思う気持ちが生まれてくるかもしれませんね、番頭さん。

 

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落とし物の鹿の脚