限りなく「開墾」に近い段々畑の整備
1月27日の朝は雪景色。
家の中で吐く息は白く、寒暖計は5℃。
冷蔵庫の中で暮らしています。
モンペトクワには未整備田なる段々畑があります。
山の端に沿うように五段。
以前の持ち主は寄る年波にあらがわず、うっちゃって。
譲り受けたものの四反の整備田でお米を作るのが精一杯。
かろうじて、草刈りだけはと汗を流していた次第。
で、どうなったかというと、笹がはびこりました。
正体不明の蔓も地面を覆います。
大阪市営地下鉄の路線図を見ているようで。
縦横無尽とはこのことか。
段々畑のひとつに、楓が枝を広げる「紅葉の畑」があります。
雪の朝、番頭さんと二人して紅葉の畑の整備にかかったわけであります。
手前の雪に覆われている場所は昨年の秋以降に笹を刈っています。
が、地中には地下茎が伸び放題。思いやられます。
楓の向こうには、山との境界がわからないほど笹が密集。
笹の茂みの中に大きなつつじを発見。
その上を蔓が覆い、洞を形成していました。
つつじの伐採から始めることに。
つつじの枝を鋸で落とし、周囲の笹も根元から一本ずつ花鋏で切ってゆきます。
ちょきちょき、ばきばき!
愛用のヘンケルの花鋏は、なんだって切れます。
さすがのmade in West Germany。
いつのやら。長持。
でも、何百本どころではありません。
百万本の笹の束を〜、くらいの迫力。
笹を切れば、地面に蔓。
つと、番頭さんを見上げたら、なぜかしらうなだれて。
つつじの奥にあらたな赤肌の木、あらわる。
もっとええもん出てきてほしいわ…。
出ないでしょうね。
視界が抜けました。下の畑も見えます。
そして、赤肌の木の奥にさらに現れた木!
午後からは気温も上がり、雪は溶けました。
つつじは枝を払い、根をツルハシとスコップで起こします。
農家の小屋にはなんでもあります。
開拓民か屯田兵か。
笹の中から現れた木は赤い肌。
かぶさっていた蔓を払い、
身を持ち崩したような行儀の悪い広がりの枝を少しばかり整理しました。
笹を切り進むうちに、さらなる木に遭遇。
椿や樒に茶もあり。
ここは果たして畑であったのだろうか…。
じつは…、村の歴史を語るとき、この段々畑が需要な位置を占めるのです。
このお話はまたの機会に。
伐採した枝や笹、ひっぺがした蔓などが山盛り。
山野を耕して新たに田畑を開くことを開墾というなら、
ほぼ等しい労働でした。
ここには麦を植え、小麦粉にし、パンを作ります。
お米と同じように化石燃料に頼らずに。
さてさて、パン好きな方。麦を育ててみませんか?