被害報告その1 バケツの底が抜けたような雹(2014年6月12日)
雹にあたって折れた稲
防災メールが届いたのは6月12日の16時10分でした。
16時07分に大雨洪水警報が発表されたとのこと。
稲の水没が気にかかりますが、離れた場所で仕事をしているので見に行けず。
17時26分に警報解除のメールが届いたものの、zawazawa胸騒ぎ。
気がかりながらも、じつは、深刻に受け止めていなかった自分がいることに後で気づきます。
そして、翌13日の早朝。
現地のお隣さんから届いたメールには、短く一文。
「壊滅的」
その夜、覚悟して田んぼに向かいました。
トウガラシは茎だけに
トマトです
収穫間近のジャガイモです。
葉は落ちてなぎ倒され、畝は崩れて根やジャガイモが露に
ピーマンに雹の穴
栗の葉にも穴。花もたくさん落ちました
大きく膨らんだ梅の実もことごとく…
西風だったのでしょうか。
稲はそろったように東を向いて折れていました。
根っこからもぎ取られたように浮いているものもあります。
「稲は苗のときに圧力をかけて茎を折っておくと、再生の過程で丈夫な茎を形成するといわれていますが…」
(確証を得ているわけではないので、慰めにもならないか…)
「稲も人も、一度折れるとたくましくなるのでしょうか」
(多分、何回も折れているのに、懲りずに変わらんボクみたいやったらどないしよ)
番頭も丁稚もそれぞれが、そばにいるものを元気づけようと、
田んぼを見ながら独り言のようにつぶやきます。
それぞれが願いながら見守るしかありません。
家の横の畑は壊滅状態で担当の丁稚は辛そうでした。
ナスもピーマンもシシトウも、トマトもトウガラシもジャガイモも、
地面にめり込むように倒れているものや、芋虫の大群が押し寄せたのかと思うほど、丸裸の姿に。
「こんな光景、見たことありません」
手の施しようがないものの、この一週間様子を見ることにしたようです。
出荷するために栽培している農家さんのことを思うと「なお心が痛みます」と、しばらく元気がありませんでした。