かえる店長のもんぺとくわブログ

きれいな水と元気な土、天日干しで、お米を作っています。

晴天の田植え(2019年5月4日)

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アゾラが田面にぴたっと張り付くまで水を落とします

 

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草を刈り、刈った草を集めて「草壺」に敷き詰めるのは日常の作業

 

田んぼの水を落とすために暗渠の水を抜くという(もんぺとしては)暴挙に出ました。
特に浮遊性の水性シダのアゾラが繁殖する「アゾラ田」は、アゾラがぴたっと田面に張りつくまで水を落とす必要があります。
田植機についているサイドフロートが、田植機の前進とともに水を押すので、水だけならどうということはないのですが、アゾラがその波に乗ると植えたばかりの苗を倒してしまうからです。

 

ついでながら上の写真で草を運び込んでいる「草壺」は、伝統的な農業設備「野壺」とニアリーイコールです。

集めた草を、アゾラ田の一方の枕地を草壺として、そこに敷き詰めています。
枕地というのは耕耘機やトラクターなどが切り返す(旋回する)場所です。
切り返すときにタイヤが土を大きくえぐるので深くなりがちです。何度もえぐると土は粘土状になりやすく、深くなるので乾きにくく、双方の関係で稲刈のときに苦労します。

水路から田んぼに入る水はこの草壺に一旦入ってから田んぼへと流れ出ます。
また草壺と田んぼとの間に設けた土の壁には数箇所凹みを作っているので、草壺で水に溶けた草の消化液が田んぼに流れ出します。じんわりと、絶えず。メタン発酵消化液なので、くさい。草だけでこんなに匂うのかというほどです。