かえる店長のもんぺとくわブログ

きれいな水と元気な土、天日干しで、お米を作っています。

ふきのとう(2017年1月28日)

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大雪から二週間後のまかない畑

 

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家の周囲はまだこんなんです

 

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解けはじめた雪の下にふきのとうを見つけました

 

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春の予感

 

雪まだ残るモンペの畦道でふきのとうを見つけました。
雪が解ければ両手のひらにあふれるほど見つかることと思います。

雪は天から送られた手紙である(2017年1月21・22日)

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先週の大雪から一週間後のモンペの朝

 

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池の下のシイタケのようすを見に行くと杉がぎりぎりに倒れていました

 

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雪が降り、最低気温氷点下が続くなか、シイタケは出ます。これまでの気温が高かったせいもありますがやっぱりおかしい。でも「雪下シイタケ」はおいしい

 

この週末のモンペは番頭さんが一人で留守を守りました。
番頭さんは村の林務委員をしていて、この週末は日役。
山に入って「ゲンキマツ」の苗木を植えます。
昨年は500本を植え、今年は1000本を植えます。
マツタケよみがえれミッションです。
背中に担いだ籠からこぼれるマツタケを拾おうともしなかったという昔日よ、よみがえれ、です。

 

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三尾山への林道

 

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三尾山の登山者のために設けられた一本松の駐車場にたどり着けず。日役当日も駐車場として利用されるのですが、こういうわけで日役は日延べとなりました

 

ゲンキマツがそれなりの大きさに育ちマツタケが現れるころ、番頭さんは寿命を迎えているかもしれません。

今、日役で山に入っている人のどれだけが、マツタケを目にすることができるのか。
でも、ゲンキマツは山を守ろうとする人の心の象徴です。
山を守るには気力、関心、責任と体力が継続して必要です。
継続には報酬という支えがあってもいいじゃないか。
で、マツタケ(笑)
山を守るということは人一人の寿命で完結するものではなく、報酬のためには維持管理が求められます。
遠い日の思い出を遠い日の夢につなげるミッションの始まりです。

 

それは、中谷宇吉郎が雪を作る実験にも似て、自然への挑戦かもしれません。

中谷宇吉郎は「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残しました。
彼は人工雪(雪の結晶)を作る研究において世界的に有名な科学者です。
人工雪を作る試行錯誤の中で彼は思います。
「やはり、雪のようなものは天然こそ全く無造作に出来るものであるが、人工的に作ることはなかなか困難であろうという気がして来た。」と。
そして、十勝の山で美しい雪の結晶の数々に出会い「こんな物を人工的に作ろうとする企てすら、何だか自然に対する冒瀆のような気がして来るのであった。」と書き残しています。
マツタケもまた実験室での試験ではほとんど発芽しません。
胞子の発芽を阻害する要因や発芽に適した条件、発芽を高める条件などが未知だからです。


マツタケが好む環境を再生すること。

20年から30年後、「正夢」に出会えることを祈ります。

モンペトクワに雪ふりつむ(2017年1月14・15日)

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庭から眺める三尾山(1月15日朝)

 

1月14日、朝目覚めて障子を開けると雪。
この冬一番の寒波はモンペトクワにも雪を降らせました。
お正月には雪が積もることが多かったのですが今年は暖かく、
ユキヤナギがぽつぽつと花を咲かせたり椎茸が出たり。
しかし、輪島の上空5000m付近に−41度の寒気が入るとさすがに雪が降ります。
(最近は輪島とは表現されません)
年に一度あるかないかの最強寒気は、三尾山を眠らせるように降り続けました。

 

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家のすぐ横の道も積雪で溝がわからず

 

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畑仕事の合間の休憩にとこしらえた木の椅子にも雪はふりつむ

 

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昨日(14日)からの積雪量30cm

 

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人の気配なく音もない雪道を栗畑まで歩いてみることにしました

 

雪が降る中、子供のはしゃぐ声が聞こえてきます。

田畑の法面は雪が積もれば格好のそり遊びの場に変わりますが、
声はすれども姿は見えず。
ははぁんと、栗畑の方へ辻を曲がれば、やっぱり。
ため池の斜面、吹雪の中に子供の影ふたつ。

 

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出かけるとなれば天候や道の状態など考えず、自転車

 

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そりの代わりは肥料などの袋

 

歩くのもやれやれの雪道を自転車をおして来たのでしょうか?

子供にとって自転車は移動手段にとどまらず。

なにかしらの関係性を物語っているようで---。

 

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池の下の栗畑。今年の凍害はいかに

 

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雪かき

 

ついでながら、冬になるとモンペの家は、南側にある小さな山が作る影にすっぽりと入ります。

夕方を待たずに日が陰ります。
そのため屋根に積もった雪も溶けず。

庭もまかない畑も周囲の道もモンペだけがいつまでも白いのです。

溶けても日が差さないのでたちまち凍ります。
路面は凍れば滑ります。
モンペの家の周りだけが冷凍庫状態になります。
雪はモンペを眠らせるように降り、積もります。

寒中お見舞い申し上げます(2017年1月12日)

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三尾山頂から北を望む

 

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三尾山頂上の松の枝にかかる記念のプレート

 

お正月の三が日は穏やかな日和でした。
モンペトクワで米作りを始めて9回目のお正月。
初めて登る三尾山です。

三尾山は標高586mながら三つの頂を持ち、裾野をゆったりと広げたたおやかな姿をしています。
モンペの田畑を見下ろすようにあり、見上げれば、いつも、そこに。

毎年行われる元旦登山には地域の小学生も参加します。
私たちは1月3日の箱根駅伝復路の青山学院のゴールを見てから山に向かいました。

 

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 林道を森林浴気分で歩いているとひょっこり現れる佐中(さなか)峠

 

佐中峠からは15分ほどで稜線に出ます。

登山道は整備されていますが、膝でぐいと体を持ち上げるような段差もあります。

久しぶりに腸腰筋を使う!感じですが、きつさは続きません。
稜線には近畿自然歩道の標識があります。
左、三尾山の頂上へ向かいます。

 

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鏡峠に向かうコースとの分岐点に立つ標識

 

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400mもあるのだろうかという印象あり

 

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むかしむかし、山城があったとさ

 

頂上に着いたのは15時09分。

太陽が西に傾きかけて景色がうっすらと褐色を帯び始めました。

頂上には中世の三尾城跡と曲輪らしき跡があります。

 

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頂上から東を望めば多紀連山の御岳(793.4m)の姿が凛々しい

 

モンペでお米を作るようになってから山登りをしなくなりました。
もちろん時間がないからですが、
真夏の田んぼで終日草を引いているときや延々続く畑の土木工事の際などは、
「山に登っていてよかった」とつくづく思いました。
気力と体力と辛抱が養われ、

たいていのことではへこたれないようになっていたからです。

ですが、冬も春も夏も秋も、北アや南ア、剣に登り続けて20年。

やはり、山は恋しい。

今年は森林限界線を超える山登りをしてみたいと、密かに思う三尾山登山でした。

 

旧年中はお世話になりました。
本年も引き続きおつきあいくださいますようお願い申し上げます。

(モンペトクワ スタッフ一同)

黒豆収穫体験ツアーその2(2016年11月1日)

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根っこごと引き抜くたくましき方々は何故か女性に偏ります

 

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 10月29日に続いて11月1日にも黒豆収穫体験ツアーのお客さまを迎えました

 

朝から雨が降ったり止んだり。濡れた土で靴が汚れるのも気にせず、どしどしと畑に。

お気に入りの一株を選んでいただいて、丁稚が鋏を持って走るのですが、足を踏ん張って体全体で株ごと引っこぬくツワモノもいらっしゃいました。
どういうわけか若いご婦人が目立ちました。

あちこちの黒豆の枝豆の収穫現場を見学に行く丁稚が言うには、
「モンペにお越しくださる方は、ほかの畑では見ることがないどしどしタイプです」
黒豆は根がしっかり張っているので大根のようには抜けません。
根っこごと引き抜き大会!なら全力で臨みますが。
とにもかくも、元気でにぎやかでたくましい御一行。

来年のお越しをモンペ一同、心待ちにしております。

ありがとうございます。

 

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黒豆の発送の準備に追われる丁稚

 

 11月5日は久しぶりの秋晴れとなりました。

注文をいただいた黒豆を週末の二日間で発送します。

毎年夜鍋になります。

6月の播種からこの日まで今年は不安を抱え続けました。
苗がしおれ、夜盗虫が発生し、株によっては葉の一面を覆う幼虫の数に悪寒がするほどでした。
それでも育ってくれたことに感謝。
夜鍋はしんどいですが不安を抱えて過ごした日を思えばなんのその。

 

♪♪♪ふけゆく秋の夜 旅の空の わびしき思いに ひとり悩む♪♪♪

旅愁って美しい歌ですねと丁稚がぽつり。

美しい歌がみな悲しいのはなぜだろうと高村薫の「神の火」にありましたね。

♪♪♪恋しやふるさと なつかし父母 夢路にたどるは さとの家路♪♪♪

ささやくように歌う丁稚の声がふけゆく秋の夜に染み入るようでした。

黒豆の枝豆収穫解禁(2016年10月30日)

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不安を抱えながらもここまで育ちました

 

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朝早から丁稚二人が発送の準備です

 

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虫に食べられている豆ははずして結束。鞘に錆色が現れて丁稚曰く「美しい!」

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知らぬ間に椎茸が大きくなりすぎていました。ちなみに新聞は昨年11月の日経

 

昨日の10月29日、黒豆収穫ツアーのお客さまを迎えました。
何度か来てくださっている方々で「お茶でも召し上がっていただいて…」と丁稚が家の中に案内しようとして振り返れば、バッグから軍手を取り出し、レジ袋と100円ショップで買ったハサミを手に、畑に向かってどしどし。
枝豆は株ごとに豆のなりようが違うので畑の中に入って品定め。
株はもちろん100円ショップのハサミでは刈れません。
「私これ!」という声が畑の中を飛び交い、丁稚が刈り取り用の鋏(100円のハサミと使い分けのため漢字を使わせていただきます)を持って走ります。
株を手にするやハサミで鞘だけを切り落としにかかります。
そのスピードがものすごく早い。
感心しきりの丁稚。
遠いところをありがとうございました。

椎茸は気温が10℃ラインをうろうろするころになると、出ます。
旬は秋と春。
知らぬ間に大きくなってしまった(というか、忘れていました)ので細く刻んで干し椎茸にします。
お味噌汁の具としてそのままぽいと鍋に入れます。手間いらず。
最低気温が10℃を切るのももうすぐ。
深まりゆくモンペの秋です。

 

 

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ついでながら、10月30日の黒豆発送の準備ですが、この後、一人の丁稚は逃げました。
株を抜き、葉を落として、豆のついていない余分な枝を切り、豆になれなかった枯れた花を取り、虫に食べられている豆をはずし、重さを測って束にするという、この後の作業がものすごく根気のいる仕事なのですが、残る丁稚が一人で頑張りました。
ごくろうさまでした。

いろいろありました。今年の秋(2016年9月24日〜9月30日)

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先週に続いて稲刈り(9月24日)

 

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昨日に続いて稲刈り(9月25日)

 

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「タツガコケテル」と9月26日の夜遅くに駐在の丁稚から報せが届き・・・

 

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深夜に戻って翌朝に立て直し(9月27日)

 

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この27日は兵庫県立工業技術センターの井上守正さんがお見えになる日でした

 

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井上さんは、モンペが醸造免許を受けるために必要な技術的講習を行ってくれる方です

 

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27日は井上さんの視察に対応することと栗の出荷を予定していました。

タツがその前夜にこけてくれたことに感謝

 

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せっせと栗を拾い

 

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選別して磨いて。長い一日が終わりました

 

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100円硬貨の重さは5g。今年は40gもある栗がたくさん稔りました(9月30日)

 

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稲をこき、栗の出荷が終わり、コスモスが風に揺れる姿が目にとまるようになりました

 

この秋は、どっどどどどっと雨が降り大雨警報も幾度となく。
台風は避けてくれたものの強い風が吹きました。
田んぼは乾かず、稲刈りできず、天日干しの米も乾かず、タツは3回コケました。
週末に降る雨は作業を滞らせ、次の週末に重なり、疲れが抜けず。

心もしおれてゆくようでした。

反省点は多々、すべてが次の年への課題。

熱帯多雨地方の密林のような屋敷周りを片付けて、黒豆収穫の時期を迎えます。